サニタリーロータリーポンプの分解修理記録です。
下から上に読んで下さい。
ロータリーポンプ その4さて、分解清掃したポンプの組み立てです。
摩耗したシャフトは、新品と交換。
上が新品。
黄色の↑はオイルシールの摩耗痕。
_はベアリングとの摩耗。


次は交換するメカニカルシールとOリング

Oリング外して、

固定冠を交換

左新品、右摩耗品で傷が分かるでしょ!

ローターは左新品、右摩耗品

次はベアリングから新品組立開始

取外したベアリングの外周を使って挿入治具に使う

反対側も

次はベアリングカバー
錆で腐食が多いが使う、オイルシールとOリングを交換して取付け。


新品シャフト挿入


そして、後ろギヤ新品取付け


次に、オイルレベルゲージ交換

新品ローター取付け

リヤギヤ

ローターとケーシング隙間、0.1oぐらい。新品は0.05から0.1o

ケーシング前面とローター隙間
こちらも0.1oぐらい。新品は0.05から0.1o

しかし、カバーに0.2oくらいの摩耗痕。
ローター隙間と合わせたら0.3oぐらいになる。
ここも、新品にしたいところだが節約(^^ゞ

そして、ベアリングのグリスアップとオイル注入

組立完了した交換部品代。
高い物から、
メカニカルシール
ローターシャフト
ローター
ギヤ
オイルシールとOリング
部品代ざっと合計41万円!しかし、新品で75万円するからね(^^ゞ
どのくらいの性能か検証。

さすがに、カバーの隙間が大きいから自吸(空気から吸い上げ出来る事)は出来無い。
吸込み側に水を注入して運転。
メーカーの論理流量は、50Hzで30リットル毎分
測定値で31.4リットル毎分だから、ちゃんと送れてる!

そして、出口締め切りで圧力測定。

規格値では、1MPaだが、、、0.24MPa
これで十分。
ローターに古いの使ったら0.1MPaも上がらない(^^ゞ

ほとんどは、インバーターで回転数落として能力の半分以下で使用しているから十分間に合う。
これを月2台はオーバーホールしなきゃならん(^^ゞ
ロータリーポンプ その3さらに分解
まずローターに樹脂棒を挟んでロックする

次にギヤのロックナットを爪レンチで外す。

さらにローターを外す。


これが
メカニカルシール。
回転冠です。ローターと一緒に回る方。反対側はローターケースに固定されている固定冠。

さらに、ローターケーシングを外すとなにやら白い物が、、、

これは豆乳がメカニカルシールの間をすり抜けて出てきた物。
メカニカルシールが劣化して隙間が大きくなったから、これは交換が必要。
メカニカルシールの間は高温高圧となるので、豆乳が出てくるとゴム状になっています。
「タンパク質の溶融組織化」と言うらしい。
この現象を応用した大豆タンパクが肉の代わりになる食品加工方法がありましたね。

研究所にも
機械があった。今もあるのかな?
さらに駆動ギヤを外す。

従動側(下側)シャフトのベアリングがガタガタになっていました。
駆動側(上側長い方)シャフトのガタは少なかったがゴロゴロしてる。
このベアリング劣化が原因で、ローターの偏心が起こり、ケースや羽自体が削れるし、
当然、偏心運動でメカニカルシールの劣化も早くなる。
ロータリーポンプ その2いよいよ分解。
うへ(^^ゞ
本来はオイルなのだが、水と混じり合って、クッサ!

洗浄中

ポンプ本体
ロータリーポンプ その1故障で交換した、サニタリーロータリーポンプ。
釜で使っている。

今後のメンテナンスで問題になってる事項の一つ。
何しろ台数が多い。
規格が同じ物が30台ぐらいある。
新品1台75万円
摩耗劣化が原因だが、故障診断は取外して分解するしか方法がない。
新品時から運転時間管理が出来ていれば予防保全も出来ていたのだが、、、
今後は、製造番号で一覧管理する事とした。
1年毎にメンテするにしても毎月2台以上整備しなくてはならない計算。


このポンプは、メカニカルシールが駄目になって豆乳が外に漏れてきている。
原因はもう分かっている。
5台以上分解修理してきたので(^^ゞ


メカニカルシールは、固定環と回転環の2つで、1セットとなる。
1セット6万円はするだろうから、2セット必要なのでこれだけで12万円はかかる。
部品がないので、注文する。
次回分解しながら、ブログに載せてみることにする。
酷いことになってると思う(^^ゞ